第七話
「hitete」ネーミング秘話
今回は、mizutoriのヒール下駄の代表作ともいえる「hitete(ハイテテ)」のネーミング秘話をお届けします。
mizutoriがヒール下駄を作り始めた当初は、まだ名前がなく、単純にヒールの高さで4.5cmを「中ヒール下駄」、6.5cmを「ハイヒール下駄」と呼んでいました。
やはり商品にはちゃんとした名前があった方がいい
ということで、次に名付けられたのが「SENSE」でした。
これには、「センスある着こなしに合わせて履ける下駄」であり、そして「履くことで心地よさを感じてほしい」という願いが込められていました。
「SENSE」という名前は2018年まで長く使っていたので、聞き覚えがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そして2019年、商品群の整理を機に、現在の「hitete」に改名することになりました。
「hitete」という表記を見て、「ヒテテ」と読んだ方も多いと思いますが、「ハイテテ」と読みます。
この新しい名前を決めるにあたっては、社員みんなでアイデアを出し合ったり、投票したりと、全員参加で考えました。
新しい名前に込めたのは、「お客様にこの下駄を履いて、お出かけを心ゆくまで楽しんでほしい」という私たちの熱い思いでした。
そして、この「hitete」という名前には、実はこんなエピソードも隠されています。
昔、先代社長が催事販売でお客様に下駄をおすすめする際に、決まって「ハイテッテ(履いて行って)ごらん!」と声をかけていたんです。また、「この下駄、ハイテテ(履いていて)心地いいね」というお客様からの感想もたくさんいただいていました。
さらに、弊社にはフランス語を母国語とする専務がいるのですが、彼が「『été(エテ)』はフランス語で『夏』という意味だから、『hit ete』なら夏にヒットする商品になるかもね!」と言ってくれたのも、決定の後押しになりました。
「こじつけかな?」と感じる部分もあるかもしれませんが、こうしたいろいろな思いや願い、そして温かいエピソードが詰まって名付けられたのが「hitete」です。我が子に名前をつける時と同じように、たくさんの愛情が込められているんです。
今年の夏のお出かけには、ぜひ「hitete」をハイテッテ(履いて行って)、日常を心地よく楽しんでください!
次回に続く