げた職人水鳥正志は、考えた。げたは左右がなく平ら。靴と同じように左右の足型にフィットさせ、足の甲をつつみ込むように鼻緒をすげれば、足に優しく、一日中でもはき心地がよいはず。平成元年より、げた・サンダル・靴中底作りの職人技を凝縮させた、『はき心地の良いげた』作りを始めた。
五月の浜松祭り、新茶を振る舞う女性たちが、「鼻緒が足指に、くい込んで痛い」「足に合うサイズがない」と、毎年げたで足を痛めて困っていると、浜松に住む知り合いのデザイナーから相談が舞い込んだ。
着物と同じ柄の鼻緒のげたを10足作ってあげたら、祭りの後で「今年は茶娘さんたちが一度もげたを脱がなかった、ありがとう」と、とても感謝された。
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